東京デザイナーズウィーク コンテナ展に出展
インテリアなどを通して、ライフスタイルの提案を行うイベント、東京デザイナーズウィークが10月に東京・お台場で開催されました。
初出展のグローエは40フィートコンテナ内部を4つに区切り、建築家やインテリアデザイナーなど、4組のクリエーターとのコラボレーションによる個性的なバスルーム空間を提案しました。
F1、タロン、エクトス、アトリオの各人気シリーズをフィーチャーした空間をご紹介します。
F1×super robot「F1を楽しむ空間」
グローエのフラッグシップ製品「F1」が真っ黒な中に浮かび上がります。
構成要素は、すべて表面処理を施していない黒い鉄板。F1とは全く対極にある素材、色、ボリュームを組み立てることで、コントラストを楽しむと同時にF1を味わうバスルームができあがりました。
「F1のメカニカルなディテールや微妙な有機的なカタチをうまく浮き上がらせたいと思いました。
しかもF1には、重さがあって、存在感がある。人間って不思議なもので、表面を見ただけで質量を感じるというか、感覚的にわかるところがありますよね。
だからこれに負けないような空間をと、鉄板もある程度厚みのあるものを使って、F1に対抗できる、F1とイーブンになれる空間を創りました。
グローエの魅力は、人が触った時のタッチの重さです。人が触るということも、水が出るというのと同じ機能、人の感覚に訴える機能だと思うので、そういうところがしっかりしているなと感じています。」
■ super robot(デザインユニット)
家具デザイナー、建築家、照明エンジニアで構成されたチーム。「技術、素材、アート」これらの意外な組み合わせ、あるいは垣根を取り払うことによって、デザインの可能性を拡大することを企む。
Taron ×三橋宇征「行動を呼ぶ吸引力」
楕円形のフォルムと、ガラスと金属のユニークな素材や色使いが特徴の「タロン」の展示は、見る人に見るための努力を求めました。
ブルーで塗りつぶした内部、それを包み込むように白い水の流れ。この水の流れには、なんとゴム紐が使われています。見る人はこのパーテーションを自らかき分けて入るのです。商品の展示パネルは楕円を連続させ、タロンのディテールを強調させました。
「行動を起こして中に入るという参加意識を、ゴムを使って表現させてもらいました。
すると、次には人間の衝動として触れたいという行動が伴ってくるでしょう。次につながる空間において、無意識的かつ意識的に『触れる』という行為を喚起することができるのではないかと。
製品の重量感、質感というのを触れてもらうことによって認識してもらいたいと思ったのです。
グローエの魅力は、肉厚的な重量感とか、触った時のほどよい重たさ。このレバーにしてもほどよいハンドリングの重量感があります。海外のメーカーならではのしっかり感、そういった手触り感があるんですね」
■ 三橋宇征(インテリアデザイナー)
1991年大手設計施工会社営業に配属、積算や現場監理を、後年設計・デザインを学ぶ。1996年同社を退社後デザイン事務所に入社、2000年8ink. 設立。物販店、飲食店など、手掛ける。きめの細かい対応と、積算能力を生かしたコストパフォーマンスの高いデザインを提供しつづける。
Ectos ×長尾亜子&山崎裕史「五感で感じる日常の歪み」
洗練されたデザインの中にアバンギャルドなテイストが光る「エクトス」のシャワーブースと洗面台と、休息のための腰掛け。非常にシンプルな空間を構成しているのは、本来ならば自立できない薄い素材PET。
「エクトスの流線形からインスピレーションを受けて、流れるようなフォルムを保ちながら自立させることができました。何層か重ねているんですけれど、その中の1枚だけにちょっと透けるミラーフィルムを貼っています。時間がたつと透けて見えたり、時間軸も感じることができますし、光の加減で見え方もちがってきます。
シャワーブースの中では、使っている姿全体がミラーに歪んで映るのを楽しんでいただけます。
グローエ製品の魅力は、触った時の感触がいい、動きが柔らかい、使っていて気持ちよくなれる。使い手が楽しく、気持ちよくなれる器具ですね」
ありふれた日常では、ほんの少しの歪みが私たちの感性を刺激します。人が素に戻る場所なのだからこそ、五感に訴えかけるバスルームがあってもいいのではないでしょうか。
■ 長尾亜子(建築家)
妹島和世建築設計事務所勤務を経て、1994年長尾亜子建築設計事務所設立。2002年東京建築士会住宅建築賞金賞。2003年JCDデザイン賞2003大賞。
■ 山崎裕史(建築家)
京都工芸繊維大学修士課程修了後、ロンドンに渡り、建築家ジョン・ポーソンのオフィスにて多数の設計プロジェクトに参加。2001年ヤマサキアトリエ一級建築士事務所設立。
Atrio ×石田和人「オーディオ ビジュアル セラピー」
幾何学形、円柱をモチーフにした、モダンクラシックなシリーズ「アトリオ」のハンドルに触れながら、自然に足はコンテナ内へ。
映像と音による複合的な空間演出により、狭さや場所の記憶は消し去られ、日常の生活感とはかけ離れたバスタイムが繰り広げられます。
「アトリオシリーズは、僕の考えるデザイン思想と近いうえに、好きな形状なんです。
アトリオの不変性、スタンダードモダンのコンセプトをうまく逆手にとり、環境がどんなに変わろうともアトリオの美は不変で、どんな環境やデザインにも合うという魅力を表現しました。
環境を疑似体験させることで、実際の家庭でもさまざまなチャンネルを持ったシーンを選択でき、好みの環境でリラクゼーションできるという、今後のバス空間のあり方のひとつの方向性を示しました。」
神秘的な水中の青の世界や、木漏れ日に溢れた森の中の映像が繰りひろげられる中、バスタブは檜からタイル、大理石と、次々と表情を変えていきます。来場者はその幻想的な世界に魅了されていました。
■ 石田和人(インテリア、プロダクトデザイナー)
1998年石田和人デザインスタジオ設立。ホテルや住宅、店舗などのインテリアデザインのほか、家具や生活雑貨などのデザインを中心に活動中。
